Dec 31, 2008

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 ◇民主は蚊帳の外に
 前橋市内で今月4日に開かれた大澤正明知事(65)の選対会議。事務長に就任した福田康夫元首相がマイクを握った。「今度は県民党ですからね。いろいろな方から幅広くご支援を頂く選挙になる」。元首相特有の口調で、自民、公明の国会議員ら約200人を前に支援を求めた。
 大澤氏は自民党員だった前回07年、党公認で立候補した。首長選で多くの候補者は、幅広い支持を得るため政党色を薄めようとする傾向にあるが、大澤氏は5選を目指した故小寺弘之前知事を破るため、党員に団結を呼び掛けた。これに対し小寺氏は「一党一派に偏らない県政」を掲げて激突。大澤氏が勝利した。
 ところが、4年間で政治を取り巻く状況は激変した。09年の総選挙で民主党政権が発足。昨夏の参院選は自民党などの野党が勝利して参院で過半数を制したが、大澤氏が2期目も党公認で立候補表明する環境にはなかった。昨年9月に再選出馬を表明する際、大澤氏は「広く県民から支持を頂ける形で出馬するのが良いと考え、無所属で出馬する」と述べた。
 一方、同じく無所属で大澤氏に挑む元県議の後藤新(あらた)氏(50)は、政党に批判的な立場を示すことで差別化を図ろうとしている。今月1日の集会では「今の県政は大きな政党や組織にがんじがらめにされ、まったく身動きがとれない。団体の既得権の調整に追われている」と大澤氏を批判し、約600人の支持者を前に「皆さんの声を道しるべに歩いてきたので政党はいらない。皆さんが県政の主役なんです」と力説した。
 後藤氏を支援するのは、かつて自民党県議だった前橋市の高木政夫市長や、高木市長と路線を同じくする県議や市議ら。集会には民主党の一部衆院議員も顔を出す。高木市長はこの集会で県政批判を大展開し「今の県政はなかなか聞く耳を持っていない。例えば、日赤の移転新築問題。スピーディーな決断が必要だったが、この4年の遅れは10年の遅れにつながる。決断力がないからだ」と述べた。
 一方、民主党は今回の知事選で、蚊帳の外に置かれている。同党県連の中島政希会長代行は「参院選後、党の求心力が落ちた。群馬もその流れの中にあって、どの立候補予定者からも推薦依頼は来ていない」。民主党にとって最大の支援組織である連合群馬は、大澤、後藤の両氏から推薦依頼を受けたが、大澤氏の場合は「知事としての4年は評価できるが、自民党色が色濃い」、後藤氏については「行政手腕が未知数」としていずれも推薦を見送った。
 共産党は過去5回、党以外の幅広い支持を集めるため公認候補は立てず「民主県政をつくる会」が擁立する候補者を支援してきたが、今回は同会の調整が難航。党県委員長の小菅啓司氏(60)が党公認で立候補する。

6月12日朝刊

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 ◇実績、政策転換を訴え
 任期満了に伴う知事選(16日告示、7月3日投開票)を前に、立候補予定者による公開討論会(高崎青年会議所主催)が11日、高崎市中大類町で開かれた。大澤正明知事(65)と元県議の後藤新(あらた)氏(50)、共産党県委員長の小菅啓司氏(60)が出席、現職と2新人が防災対策などについて、それぞれの考えを語った。
 議題は、(1)防災・震災支援(2)今後の経済産業政策(3)医療・福祉政策(4)教育問題(5)高崎競馬場跡地問題−−の5テーマ。有権者約200人が出席した。
 防災・震災支援について、大澤氏は東日本大震災の対応について「被災者の受け入れや救援物資など全面的に支援した」と実績を強調。後藤氏は「東京100キロ圏でこんなに安全な所はない。群馬に首都圏機能の一部を移転すべきだ」と述べた。小菅氏は「原発から撤退して、県として自然エネルギー活用へ思い切った転換を図るべきだ」と話した。
 また、医療・福祉政策では、大澤氏は「中学校卒業までの医療費無料化やドクターヘリの運行を実現した」と述べ、後藤氏は「子育ては最重要課題だ。給食費の無料化を実現したい」、小菅氏は「高校の授業費の完全無料化や保育園の増設を目指したい」と話した。
 教育問題は、大澤氏が「尾瀬学校を開始し環境教育にも役だっている。これからも子どもの発達段階に応じた応援をしたい」、後藤氏は「子どもには論理よりも感性が大事。スポーツなどで優位な人材を育てたい」、小菅氏は「給食費の無料化も含めた、教育費の保護者負担の軽減を実現したい。教職員の増員も必要だ」と述べた。
 知事選は、3氏のほかに新人で貸家業の海老根篤氏(64)が立候補を予定している。【鳥井真平】

6月12日朝刊

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