May 02, 2010

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 17日告示された長崎市長選には共産党新人、中田剛氏(67)▽無所属現職、田上富久氏(54)▽同新人、太田雅英氏(63)が立候補、舌戦を繰り広げている。3氏の横顔を紹介する。【下原知広】
 ◇市議9期の大ベテラン−−中田剛氏 67 共新
 「政策論争の場を作り、未来に展望を示したい」。先月23日、急きょ記者会見し立候補を表明。理路整然と話す姿には議員歴36年の経験に裏打ちされた自信と思いがにじんだ。
 43年、長崎市茂里町生まれ。8人兄弟の7番目で、原爆投下時は市外に疎開していたが、3日後に爆心地に入り入市被爆した。山里中を卒業後、三菱造船技術学校に入学。「生活の苦しさは子供ながらに分かっていましたから」
 共産党に入党したのは19歳。「労働者が連帯してすべての人が幸せになる社会や職場を作りたかった」。75年に市議に初当選した。以来、9期連続当選した大ベテラン。07年から4年間、副議長を務めた。
 選挙戦では「全国に誇れる福祉都市に」と主張する。保育所民営化や市立病院の独立行政法人化、長崎駅周辺土地区画整理事業などに反対する。
 「大型開発に税金を使うより、暮らしに」。告示前の15日早朝、底冷えの中、後継の市議候補と大浜町の団地前に立った。非正規雇用の若者が低賃金生活を送る現状を指摘し「このままでは地域経済は疲弊する」と訴えた。
 娘2人は既に独立し、妻と義母の3人暮らし。趣味は読書で幕末や天体関連が好きだという。
 ◇対話を重ね市長の顔に−−田上富久氏 54 無現
 「他の誰でもなく、長崎の街を良くするのは私たちです」。13日、長崎市公会堂。1期目最後の市政報告会で、対話と市民参加を掲げた初当選時と同じ思いを繰り返した。
 前回選は市長銃撃事件に伴う補充立候補で、3日間の選挙戦。政策論議は深まらず、市長就任後に「ちゃんぽんミーティング」や「市っぽく手弁当会議」などで市民や職員らと対話を重ね、自身の政治スタイルを浸透させた。就任後の「顔づくり」は平和行政も同じ。会議参加などを通じて広島市や国連機関との関係を深め、平和の思いを伝える「長崎平和特派員」新設や国連欧州本部(スイス)での常設原爆展の実現など“田上流”の情報発信に力を入れてきた。
 五島・岐宿町の出身。高校から長崎南高に進み、九大法学部へ。4年生で「進路を見つめるため」1年間休学してさまざまなアルバイトをし、「これからは地方の時代」と長崎市役所に就職。主に広報と観光畑を歩き、最後は統計課長だった。
 それが多くの先輩・上司を部下とする市長へ。やりくにくさは想像に難くないが、笑顔で通し「4年で市長の顔つきになった」と周囲の評。菓子店を営む妻和代さんは高校の同級生。互いに自立した長年のパートナーだ。
 ◇伊藤前市長を「師」と仰ぎ−−太田雅英氏 63 無新
 無念の凶弾に倒れた伊藤一長・前市長を師と仰ぎ、「強いリーダーシップ」で「長崎を再び活気ある街に変える」と訴える。
 長崎市浜口町生まれ。原爆で兄ら親族9人を亡くした被爆2世。長崎西高から佐賀大に進み、73年に市役所入庁。秘書広報課長や企画部長、教育長など要職を歴任した。退職後の08年からは市社会福祉事業団理事長。現市政を外から見ながら「街づくりのビジョンがない」との思いを深め、多くの人に相談した。立候補は「正直、悩んだ」が、現職から約2カ月遅れの1月末、変革を求める声にも押され決断したという。
 教育長経験者として、公約の第一に掲げるのが「小中学校の学級担任2人制」だ。授業のほか保護者との関係や生活指導など、増す一方の教員負担を軽減し、教育を充実させる狙い。財源は市長給与の減額や市職員の削減で捻出するという。「反発もあるだろうが、それでも『子供のために』と説明し理解を求める。それがリーダーの姿だと思うから」
 告示日の17日は高校の先輩でもある伊藤前市長の銃撃現場に花をたむけ、決意を新たにした。好きな言葉は「前へ」。「あなたが決めたことだから」と言ってくれた妻と一男一女が、その背を見守る。
〔長崎版〕

4月19日朝刊

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 ◇長崎歴史文化博物館
 中国の辛亥革命を主導した孫文(1866〜1925年)や、孫文を物心両面で支援した長崎出身の実業家、梅屋庄吉について長崎の視点で考える「奉行所トーク」が17日、長崎市の長崎歴史文化博物館であった。革命を支援したジャーナリスト、鈴木天眼(1867〜1926年)ら、長崎は梅屋以外にも孫文とゆかりの深い人物が暮らしたことが紹介された。
 孫文・梅屋の研究を続ける本馬貞夫さんをゲストに、同博物館名誉館長で脚本家の市川森一さんが司会を務めた。
 本馬さんは、長崎で「東洋日の出新聞」を発行した鈴木の自宅を、孫文がわざわざ訪問したこともあると紹介。また、孫文の盟友の亡命革命家も滞在していたとして「長崎は非常に重視されていた。孫文が生きた時代の長崎を見つめ直したい」と述べた。
 市川さんは「ドラマ屋としては長崎を、少し怪しい『霧の都』とでもとらえてみたくなる」と話し、会場の笑いを誘った。【釣田祐喜】
〔長崎版〕

4月19日朝刊

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